エリザ・シドモア女史の願い・・・桜をアメリカへ

  Eliza・Ruhamah・Scidmore
  
エリザ・シドモア女史は日本の桜の咲くさまに、〝騎士道〟をかさねて観られた。
この さくら花を 是非、アメリカ人に伝えたかったシドモア女史。

エリザ・シドモア女史は 日露戦争乃木希典将軍がとった捕虜扱いに、その人間性を見ていたく感動。之こそが〝騎士道〟であり〝武士道〟と思われたこと。

『武士道』を著した新渡戸稲造、その妻とも親交もあり、深く〝武士道〟を理解してゆくエリザ・シドモア女史であった。親日に傾斜してゆかれたようだ。
桜をワシントンへ送るエリザ・シドモア女史の抱負は、女史の催すサロン、人脈から現実化がはかられゆく。
タフトアメリカ大統領夫人、高平大使夫妻、珍田外交官夫妻、高峰譲吉博士夫妻などなど、多くの人の尽力で、尾崎行雄東京市長から桜を贈るスタイルがとられた。尾崎夫人と親交のあるシドモア女史であったが、政治家尾崎行雄人間性に女史は惹かれていったことは申すまでもないだろう。その眼力の正しさは歴史が証明した。シドモア女史の人間観、歴史観の確かさであろう。